(借方:収益) 受取利息

 
【科目説明】現預金の利子等、有価証券の利子等、貸付金利子など金融上の受取利子等をいいます。
受取利息は、そのまま総額を受けろる訳ではなく、それを支払う金融機関が所得税法の定めにより、所得税分(20%)を源泉徴収して支払います。所得税の20%は国税の15%と都道府県民税利子割5%の加算されたもので、法人税や住民税の前払いとみなされ、確定申告時に納付する法人税や道府県民税から差引いて納付します。
預金金利(800円)が預金通帳に記載された。
「解説」資産(預金と仮払金)が増加し、収益(預金金利)が増加した。
借方 貸方
 預金 800 1,000  受取利息
 仮払金 200
所得税を先に仮払したとして仮払処理した。

「解説」所得税を法人税等の先払いとして直接法人税等に計上した。
借方 貸方
 預金 800 1,000  受取利息
 法人税等 200

「解説」所得税を決算仕訳時にまとめて処理するため、ここでは入金額のみ処理する。
借方 貸方
 預金 800 800  受取利息
いずれの方法でもかまいませんが、確定申告書作成時には、別表六(1)等の記載漏れのないよう注意が必要。
【源泉徴収された所得税の考え方】
受取利息は支払い側の金融機関から見ると支払利息に当り、所得税法では金融機関が支払う利息や法人が支払う株の配当には支払先が法人、個人を問わず所得税を源泉徴収する義務があります。ところが受けてった法人はその利息を収益に計上し、決算確定後にも法人税(所得)が課税され、2重課税となっています。法人側から見ると利息受取時に所得税を支払い、さらにその利息に対して決算確定時に法人税(所得税)を支払う2重払いとなります。そこで利息受取時に前払いした所得税の返還を確定申告書で求めることを行います。
Last Updated : 2006.8.15